RPAと税理士の未来像
先日、RPAのセミナーに行ってきました。
めちゃくちゃ参考になりました。
以前から噂は聞いていて、ネットで調べたりしていましたが、イマイチ実態がつかめなかったので、思い切ってセミナーに参加しました。
セミナーに参加した甲斐があり、早速、次の日の監査の作業中に、
この作業やったらRPAで補えるやん
と思えるぐらい導入のメリットがあると思います。
それと同時に、RPAを活用するかしないかで、今後の税理士業界の将来性が決まるのではないかと焦りを感じ増しました。
そこで今回は、RPAとは何か、税理士業務との関連性や導入のメリット・デメリットを確認したいと思います。
RPAとは
RPAとは、ロボディック・プロセス・オートメーションの略です。
わかりやすく言うと、指示したことをやってくれるロボットです。
RPAを導入すると、今まで人がやっていた日常業務をRPAが自動でやってくれます。
僕が生きているうちにロボットがやってくるとは夢のような世界です。
しかも、セミナーで紹介されたRPAは法人税の申告書まで作ることができるそうです。
これは、業界としては激震です。
まさに、税理士としての仕事が無くなってしまう可能性があります、と危機感を感じました。
でもセミナーでは、税理士の仕事が無くなるのではなく、税理士としての業務の幅が増えるとおっしゃっていました。
そこで、次にRPAの特徴を確認します。
RPAの特徴と税理士業務の関連性
RPAはAIとは異なります。
どちらも人間の代わりになりますが、RPAができる分野は単純作業で、AIができる分野は考えることです。
仮に、RPAとAIだけの世界を想定した場合、AIが考えてRPAに作業させるといったイメージです。
税理士業務で例えるなら、AIが取引ごとに適切な勘定科目を判断し、RPAに指示を出して、RPAが仕訳していく感じです。
どちらも税理士の代わりになってしまいます。
AIは取引ごとの勘定科目や税金の有利不利などの判断ができ、RPAは決まったところに正確に入力することができます。
特に、RPAは税理士業務に向いています。
AIの場合、税務の判断については税理士によって解釈が違ったり、経営者ごとに経営方針が違ったり、税務署の税法の認識が違ったりと、人対人の部分が人対AIになるため、人の感情まで判断しなければならずワンパターンではないので、現状AIに任せることは現実的ではありません。
しかしRPAの場合、与えられたデータを会計ソフトに入力していく作業が、人対機械の部分がRPA対機械になるため、そこには人の感情がなく、RPAが黙々と作業することができます。
この特徴を活かせば、記帳代行をRPAに任せることができます。
他にも、この業界は単純作業が多いのでRPAに向いており、税理士業務と非常にリンクしているので、業務の効率化を図ることができそうです。
そう考えると、RPAを導入する方が良さそうですね。
では、次にRPAのメリット・デメリットを確認します。
RPAのメリット・デメリット
メリット
- 今まで資料の整理・記帳をしていたことを資料の整理のみで記帳はRPAに任せることができる
- 自社の作業負担を軽減できる
- RPAに任せた分1人あたりの作業時間が減る
- 従業員の残業代が減る
- 余った時間を有効活用できる
- 自社のみならずクライアントにも提供できる
まだRPAを導入していないですが、もしRPAが導入された場合を考えると上記のメリットが考えられます。
まず、一番のメリットは時間が減ることかと思います。
1人あたりの作業時間が減れば、経営者にとっては残業代といったコストが減り、従業員にとっては残業が減って余った時間をよりクライアントに費やし、クライアントにとっては税理士や担当者がより密接な関係を築ける可能性が高まります。
まさに、WIN WIN WINの関係になります。
また、少し応用的なことですが、自社で作ったRPAをクライアントに提供できることができます。
記帳代行している場合はともかく、ちゃんとクライアント自身で経理している場合や、給与計算や従業員の入社退社もクライアント自身でしている場合、行う作業はほとんど同じなので、自社で使ってみたRPAをクライアントにも提供すれば、クライアントの経理部門の作業負担を軽減することができます。
続いてデメリットです。
デメリット
- 1つのRPAを作るのに時間がかかる
- 難しい
のみ。
考えられるデメリットはこれだけですが、これが一番のハードルかもしれません。
RPAを作るには時間ぎかかるそうです。
慣れている人でも簡単なものでは1時間、複雑なものだと1日以上の時間ぎ必要みたいです。
RPAを活用する理由は作業負担を軽減したいことが主な目的と思いますが、RPAを作る時間がないといった壁に当たります。
RPAに任せたい作業を見つけることは簡単かと思いますが、より高度なRPAを作るためには、プログラミングの知識も必要みたいです。
僕はプログラミングのことはわかりません。
これもRPAを活用する際にぶつかる壁です。
ですが、この2つを乗り越えれば税理士として大きなアドバンテージになるかと思います。
税理士業界の半分以上は60歳以上です。
正直、60歳以上の方々がRPAを活用するより、30代40代の方々のほうが活用できると思います。
その点を考えれば、今からRPAを理解する必要があるかと思います。
ですので、今後もRPAについて研究していきたいと思います。
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